憧れの写真家との対面。

写真家 宮澤正明さん(左)と。

5月20日の昼下がり。僕にとって忘れられない時間となりました。

お世話になっているクライアントの「MORE!! SMILE」キャンペーンで写真家 宮澤正明さんの撮影現場にお邪魔しました。

20数年前、「写真の道で生きて行こう」と決意しながらも不安に苛まれていた頃、宮澤さんの『夢十夜』という作品に出会いました。
赤外線フィルムが描く、非現実的な光に満ちあふれた、その作品に魅了されました。
僕も同じ手法で撮ってみたのですが、「機材、手法だけを真似ても駄目なんだ」という基本を教わった気がします。

その後の宮澤さんのご活躍は目に留まる機会が多く、尊敬する先輩と意識して過ごしてきました。撮影以外の場でも、伊集院静さんのエッセイにも取り上げられましたし、「はなまるマーケット」にも写真講師、審査員としてご出演なさっていた記憶があります。オノヨーコの「グレープフルーツジュース」という作品集にも著名な写真家の方々と参加なさいました。(同書は今でも僕のバイブルとしてデスク脇に置いてあります。)。

そして時が経ち、7年ほど前から「Kashikey Brown Diamond」のお仕事で、宮澤さんが人物イメージを撮り、僕が商品写真を撮らせて頂くという、大変名誉な関わりを持たせて頂いています。しかしながら、お目にかかったことはありませんでした。

「Kashikey Brown Diamond」 パンフレット。

スタジオにお邪魔して、アートディレクターの江口さんからご紹介いただいてからというもの、すっかり舞い上がってしまい、柄にも無く記念写真までお願いしました。

片隅で撮ってもらおうと江口さんに僕のiPhoneを渡したら、僕以上に機械が緊張したのか(?)シャッターが切れず、そしたら「せっかくだから、こっちの光で撮ろうよ。」と仰ってくださり、撮影用のセットの中でしかも本番用のカメラで撮って頂きました。
(トップの画像は江口さんのiPhoneで撮って下さったものです。)
宮澤さん、お仕事中にすいませんでした。

写真を続けるうちに、ユゼフ・スデック、マイケル・ケンナ、アービング・ペン、田原桂一といった国内外の多数の写真家を知ることになり、それぞれに尊敬の念は抱いていますが、学生時代にノックアウトされた写真家は初恋の相手のように、いつまでも格別な存在なのです。
僕は元来、ミーハーとは対極な性格なので、たとえ目の前に自分にとってのアイドル(E・クラプトンやChar)が現れても平然としていることは間違いないのですが、宮澤さんに会ったときは別でしたね。。ただの小僧になっちゃいました。

さて、いくら尊敬している写真家とはいえ、同時代に東京を拠点に活動する写真家同士なのですから、いつまでも同業者を褒め讃えてばかりでは、宮澤さんにも失礼にあたるかもしれません。

僕も後進に良い影響を与え続けることが出来るよう、精進せねばと気持ちを引き締めたのでありました。

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