いよいよ引越しです。
14年間お世話になった千駄ヶ谷とお別れです。
といっても、この街にはお取引先が多いので、引き続き通う事になりますが。
この事務所には本当に沢山のお客様がいらっしゃいました。
忘れもしない一本目の仕事は、大御所O氏のディレクションによるペプシのスターウォーズボトルキャップのキャンペーンでした。
氏も独立時に物件を探していて、ここの上の階の部屋にしようかと迷ったことがあったそうです。
映画の舞台としても使われました。西川美和監督『ゆれる』の主人公カメラマン(オダギリジョー)の事務所の設定でした。「床が抜けてしまうんじゃないか?」と心配になるほどのスタッフ&キャストの多さに驚きましたね。ビルの階段や踊り場にまで人が溢れて他の部屋の方にはご迷惑をお掛けしました。
そして、沢山のアシスタントスタッフもここを巣立っていきました。
空っぽになった部屋には家具の痕跡が。
画像はアシスタントデスクの痕。歴代のスタッフの汗と涙が染み付いているようです。
思い出がいっぱい詰まった部屋とお別れですが、不思議にセンチになりません。
気持ちは次の舞台へと向いています。
退去後、業者の手によりリフォームが入りますが、感謝の意を込めて徹底的に掃除して部屋を出ました。
本当にありがとう。千駄ヶ谷。
お世話になりました。