ようやく、アトリエ前の銀杏並木が黄色くなってきました。
個展の開催まであと一週間。最終調整に追われる毎日です。
思えば4年前、自分にとって大きな出来事があって、途方に暮れた時期がありました。
歩けるようになったばかりの娘を連れて、近所の森を散策することで気を紛らわす日々。
ある時、一枚の葉っぱがひらひらと蝶のように目の前を通りました。
後で調べたところ、楓の種子らしいのですが、アンバランスに着いた実のせいで本当に生きているように優雅に舞い降りました。
それがきっかけで、落ち葉に目を向けることに。
普段は誰にも気に留められず、踏み潰されて土に還る運命なのですが、
一枚の葉っぱをよく見ていると、その葉脈が樹木の縮図に見え、更には宇宙の広がりにまで思いを馳せることが出来ます。
何より、その小さな存在に僕は「美」を見い出します。
当時から状況は好転しているどころか、経済危機や天災に見舞われ、ますます厳しい状況にありますが、自分が感じたものを表現することがきっかけで、とても沢山の友人に巡り会いました。
そんな方々に支えられて、今年4回目となる写真展を迎えます。
懐かしい出会い、新しい出会いを楽しみにして、皆様の御来廊をお待ちしています。。