上を向いて歩こう。

「うなだれて歩いてたって、財布なんか落ちとらんぞ!」と、昔は父によく怒られました。長身の割に猫背にならなかったのは、そのお陰かもしれません。

人工衛星が落ちてくると囁かれた日の帰り道、代々木駅に向かって歩いていたら、目の前に降ってきたのは衛生ではなく車の破片でした。

最近は夜星が美しいなぁ。と思いながら空を見上げて歩いていたので、頭上の首都高速での事故にすぐに気付き、立ち止まることができましたが、そのまま歩いていたら惨事でした。(イヤフォンをしていなかったのも幸いしました。)

大きなクラッシュ音がしたかと思ったら、ウインカーの破片やらガラス片と供に大型ワゴン車のフロントグリルが丸ごと落ちてきましたから結構大きな事故だったんでしょう。
下の一般道にバラまかれた事故車の部品は車の通行の妨げにもなっていましたし、暗くて危なかったので警察に通報後、大きな破片だけは道路の隅に移動しました。自分が中心で動いていたものですから、残念ながら画像は撮っておりませぬ。(だから報道向きじゃないんですって。。)

大都会では気をつけようが無いのかもしれないけれど、これからも父の言いつけ通りに「上を向いて歩こう」と思いました。
怪我も無く済んだのは、こないだ西本願寺にお参りしたから、ご先祖様が護ってくれたからかもしれません。感謝。

(空の画像は事故と全く関係ありません。その翌日の朝焼けが奇麗だったもので。)

京都。

友人のkuniさんの結婚式に出席するため京都に行って来ました。
当日京都入りするつもりでいたのですが、台風が近づいていたこともあり、念のため前日に入りました。

観光出来ないと思っていたので、京都に関して予備知識は未収集。
新幹線の中で京都の主要スポットと宿の位置関係だけを頭に叩き込んで、地図も持たずにフラリと市内を散歩しました。

西本願寺にお参りをして地下鉄の駅に向う途中、 Tomio Koyama Gallery を発見。
有名な現代アートのギャラリーですが、京都にもあるのを知らなかったので嬉しい偶然でした。
ガイドブック頼りに古寺巡りも良いのでしょうが、街の匂いを嗅ぎながら、自分の直感を頼りに歩くのも旅の醍醐味だと思います。適当に入ったお店の鴨つけうどん、すごく美味しかった。。
鴨川沿いを歩きながら缶ビールでも飲もうと向かっていたら雨が降ってきたので断念。

これまた呑み助のカンでフラフラ歩いていたら、石畳の綺麗な飲み屋街に辿り着きました。千斗町という有名な場所らしいですが、迷い込んだ感じの方が、身の丈でその場所に溶け込める気がします。

結婚式当日は午後から嵐になりましたが、屋外での写真撮影までは空も我慢してくれました。これも新郎新婦の普段の行いの表れでしょうか。

式当日の準備の段階からお二人に接して来ましたが、とても良いお式でした。
披露宴で同じテーブルになった方々が、男女どちらのお子さんをお持ちかで心持ちが随分違ったのが印象的。お嬢様をお持ちの方は新婦のウェディングドレス姿にお子様の姿を重ね合わせるのか、神妙な面持ちでしたね。

涙あり、笑いありの素敵な時間でした。
kuniさん、tomokoさん、どうぞお幸せに。。

翌日の早朝から予定があったので足早に帰途に。
抹茶パフェを食べ損ねたのが心残りですが「食」よりも「アート」に対してアンテナが敏感になっているのか、発つ直前に駅ビルの美術館で「oguis展」を鑑賞。
(実は写真の展示よりも絵画やアートの展示を観る事が多いのです。自分に絵心が無いからか純粋な気持ちで見ることができます。)

短時間でしたが充実した京都でした。

kuniさん、お招き下さって本当にありがとう。

本当はもっと結婚式の画像を掲載したかったのですが、ご本人たちが新婚旅行に発たれて承諾を得ていない事、そして何よりフィルム撮影だったので仕上がりに時間が掛かっているため、機会がありましたら後日改めて。。。

追記:「フィルムなんですね。」と式場のカメラマンに、「フィルム、まだあったんですね。」と司会者に、「フィルム初めて見た。」と参列していたお子さんに言われました。。

サプライズ。

日本海ともしばしの別れ。

ハプニング続きの旅行でした。

そして最終日に、最大のサプライズが。。。

関越道の混雑を予想して、群馬の藤岡サービスエリアで長めの休憩をとっていました。

まだまだ厳しい関東の残暑を感じながら、コーヒーフロートの残った氷を「ズズスズッ」と音を立てて吸っていた時、おもむろに肩を叩く人が。。

そこには地元で懇意にしてくださっている友達Oさん家族の姿が。。
正直、背中に火のついたマッチ棒を,落とされた時より驚きました。
(その件は本能的に身の危険を察知していたからか意外性には乏しかった。)

軽井沢方面に旅行なさっていることは聞いていたけど、まさかこんなところで遭遇するとは。しかも車を停めていた場所もすぐ側でした。

O家の皆様に遭遇。

(写真撮ったけど、近所の公園で遊んでいる図と変わらない。。)

暫く一緒に過ごしてお互いの旅路に戻ったが、別れ際に6歳になったばかりのHINATA君に言われた。

「おじちゃん、首からカメラぶら下げて、まだ写真にハマってるんだ!?」
「そーだよ。おじさんはねー、ますます写真が好きになってるんだー。」

旅の締めくくりに、良い時間を過ごしました。

今回の旅行の総括。「日本は広し、されど世間は狭し。」

オバQ。

「ウチにはオバQが居ます。妹のP子も居ます。」

そんな事を言って、幾度友達から馬鹿にされたのか。。

実家を整理して40年前の証拠写真を発見。
もちろんどちらもぬいぐるみ(実家が営んでいた写真屋のディスプレイ)ですが、この大きさは中々のものですよね。

で、僕が言いたいのはオバQの事もあるんだけど、写真の話です。
過日、このブログでご紹介した「インスタマチックカメラ」で撮ったのがこの写真。正方形なのが特徴です。
親が撮ったなら職業柄、もう少しちゃんとした(ガラスのレンズが付いた)カメラを使っただろうから、撮影は5歳年上の兄によるものだと思われます。

写真の上手い下手に関係無く、こうして時代や文化が切り取られて残っている事が大きいですよね。(オバQと同居していることが「文化」とは言わないか。。)

いま、被災地では家族の思い出が詰まったアルバム写真を修復する企業やボランティアがあるそうですが、やはりこうして昔の写真が残っているのって良いものだなと改めて思いました。

デジタルであれ、フィルムであれ、ちゃんと残して時々紐解くことができるようにしておきたいものです。

「医者の不養生」ならぬ、「写真屋の整理不精」でしょうか、これらの写真はクッキーの缶に入れられたままで放置されていました。反省。。。

剣岳頂上と五箇山か?

プライベートの写真だけならともかく、こんなポジフィルムまで一緒に入っていた。
どう見ても仕事の写真だろうに。。

改めて一族で猛省。。。

ミラージュランド。

我が家の夏休みのイベントといえば、プール。
それも、富山県魚津市にあるミラージュランドと決まっています。
ミラージュランド、ミラージュランドですよ皆さん。
なぜ、選挙のようにクドクドと連呼するかって?
それは宣伝したいからなのです!

昨夏、帰省した際に魚津水族館を訪れ、隣接している遊園地を発見しました。そしてその施設の中に海水プールがあるのを知って、通い詰めたのでありました。

何せ空いているのがうれしい!昨年通った時は平日だったせいか、来客が50人程度。関東のプールに比べると淋しいくらい。

今年は日程の都合で土曜日にしか行くことができないので、「昨年よりは家族連れで混むだろう。」と予想して、早起きしてオープンと同時に入場できるように向かいました。。
道中、「駐車場近辺になったら大渋滞して皆殺気立っているんじゃないか?」などと心配していましたが。。結果は画像の通り。

僕らより先に来ているのは一組だけでした。

まるで某遊園地を貸し切りにしたM.ジャクソンのよう。
なにせ、回遊プールで泳いでいると20mおきに立っている監視員が全員こちらを見ているのですから。

VIPってこんな気分なのか。。と思っていたところで、同伴者がプールに浮かびながら売店ののぼり旗に書いてあった文字を見て、真剣な面持ちの監視員さんに「『どんどん焼き』ってどんなですかね〜?」と聞く始末。
「馬鹿にしてるみたいだからやめろよ〜」と他人のふりしてたら、お兄さんも丁寧に教えてくれた。なんて良い人たちなんだろう。

一時間後にはさすがに人も増えて来たけど、経営が成り立つの?と心配になってしまう。

何故、せっかく空いていて快適な穴場をこの場で語ってしまうのかー?
それはですね、収益が上がらなくて施設が失くなっちゃうのが一番悲しいのです〜。来年も行きたい!皆さん是非ミラージュランドをよろしくお願いします!

多少混むことになっても、ここだけは継続して欲しいスポットなのです。

雲が出て日差しが弱まってきたと思ったら、唇が紫色に。
惜しいですが早めに着替えて、目の前の海で風に当たりました。

お盆を過ぎて風が秋めいてきましたね。

ハプニング。

今日のブログは訳あって写真画像がありません。

引き続き夏休みの話です。

帰省した翌日のこと、運転の疲れもあって背中にお灸をしようとしたところで事件が。。

もぐさに火を着けようとした家人が、僕の背中に火のついたマッチ棒を落としてしまいました。こっちがパニックにならないように、騒がなかったらしいのですが、そうはいえ熱いものは熱い。僕がのたうち回るものだから、マッチ棒は転がって取れないし、おまけにお灸も倒れて火傷を負ってしまいました。
自分の背中は見えないので携帯で画像を撮ってもらいましたが、実際にマッチ棒の形をしていたので、つい笑ってしまいました。
でもグロテスクな図なので、残念ながらお見せする事はできません。

そして、その日の午後のこと。
北陸地方も大雨でしたが、ニュースを見ていたら関東地方のゲリラ豪雨の状況を映していました。
「ふーむ、板橋区でドライバーと乗客がタクシーから出られなくなったのか。Wさんの家は大丈夫かな?」
「北区では避難勧告が発令される可能性が出てきたか。ウチの方はどうなっているのだろう?」
そして次の映像に移った瞬間、「どこかで見た風景だな?」と。。。

一拍おいて気付いたのですが、そこに映し出されていたのは、なんと自分のマンションでした。
まさか帰省先で我が家の被災映像を観る事になろうとは。

急いで同じマンションの友人F氏に連絡を取り状況を確認。ウチはなんとか大丈夫でしたが近隣は被害が出たようです。
テレビに映し出された様子を撮影しておけば良かったと思いつつ、一瞬のことでしたのでカメラを手にすることすらできませんでした。。やはり報道系カメラマンには向いていないようです。

という訳で大きなハプニングが続きましたが、公開できる画像が一枚も無い一日でありました。(皆さんの想像力に委ねます。)

あしからず。

夏休み。

夏期休暇をとっていたので更新が滞ってしまいました。
アトリエの留守番をあっくんにお願いして、安曇野〜富山(帰省)の6日間の旅。
今回の長野行の一番の目的は2ヶ月前に仕事で行った庭園を家族で訪れる事でした。

現地はあいにくの雨模様。
オーガニックコスメの工場に隣接しているヒーリングガーデンなのですが、天候のせいか来客はまばらでゆっくりと美しい草花を堪能できました。

翌日は安曇野のワサビ農園へ。
行くまで知らなかったのですが、この農園はドラマや映画の舞台になっていたのですね。
『なんだか、黒澤明の「夢」に出て来るような光景だな。』と思って散策していたら、実際にその映画の舞台になったと案内板が出ていました。そして現在放映されている朝の連続ドラマのセットがありました。。

でも、何より驚いたのは農園の規模の大きさ。
「小川のせせらぎ」をイメージしていたのですが、大自然の中にワサビが植えられている光景に圧倒されました。

大王わさび農園

 

狭いと言われる国土ですが、僕らはまだまだ大自然の営みに頼っているのですね。
こういう場所が見た目だけでなく、空気や土や水の成分に至るまで、いつまでも健全でいられるようにと祈るばかりです。

香水。

Parfum Satoriのイリス・オム

先日、あまりの暑さにメゲてしまい、クライアントからの帰りにタクシーを利用しました。(荷物が多かった事を自分への言い訳に。)

行き先を告げて暫くすると、「お客さん、良い『かお』してますね〜。」と運転手さん。
「いや、そーでも無いっスよ。。」と照れていたら、こっちの聞き違いに気付いたのか「『顔』じゃなくって『香り』ですよ。。」と指摘された。。
な〜んだ、そんなにはっきり指摘しなくても良いのに。でも間髪入れずに訂正してくださったからバツの悪さはありませんでした。。

で、何の話かというと僕がつけていた香水の話です。

タクシーの運転手さんは常に密室空間にいるので、「香り」には嫌な思いをさせられる事がほとんどだそう。酔っぱらいや、香水がキツい人の匂いは窓を開け放しても消えない事が多いんだそうな。だから、香りに関しては無臭のお客様が一番有り難いらしい。
でも僕が使っていたフレグランスに関しては瞬時に「良い香り」だと思ったそうです。

僕はデパートの香水売り場の充満した空気が苦手だし、お風呂に入っても匂いが落ちない気がして、普段香水の類いを付ける事が稀だったのですが、さすがにこの酷暑の中、相手に不快感を与えないように時々使うようになりました。

それも或る仕事で出会ったパルファンサトリの香水に出会ってから。
(日本で調香師としてオリジナルブランドをお持ちなのはこの方だけだそうです。)

僕は広告業界人の端くれなので、こういう場で特定の商品を宣伝することは憚られるのですが、1ブランドの宣伝というよりは「日本の文化」のご紹介という意味で、敢えてここに掲載させて頂きます。
http://parfum-satori.com/

僕と似た理由で香水に興味の無かった方にも是非お薦めです。
海外のコロンのようにキツい香りで主張するというより、日本の気候に合わせて調合され、周囲に調和しながらも特別感のあるラインナップが揃っています。

僕が使っているのは「Iris Homme (イリスオム)」という商品。
でも、他にも「合歓(ねむ)」や「苔清水(こけしみず)」という気に入った商品もあるので余裕があれば、その日の気分に合わせて使いわけたいところ。

これまた偶然で、パルファンサトリのサロンも僕のアトリエと同じ道沿い。
新宿に材料の購入に行く度、お邪魔してしまっています。
つい、時間が経つのを忘れてしまう、大好きな空間なのです。

(最近サボってばかりなのが身内にバレてしまう。。)

アーティストShirokiさん。

shirokiさんの作品。

先日、アーティストのShirokiさん(http://www.sho-shiroki.com/)の作品を資料用に撮影する機会がありました。

(ShirokiさんとはギャラリーVIGLOWAのオープニング企画「美・GLOW・輪」展に共に参加した際に知り合いました。)

狭いアトリエ内に広がる大きな墨絵の世界。
カメラのファインダーに浮かび上がる作品の力強さに圧倒されました。

海外で未発表の僕に対して、Shirokiさんは欧州・豪州の様々な舞台で展示・ワークショップを開催してこられました。

今年10月にデンマークのヘンペルグラス美術館で展示があるそうです。
http://art-shiroki.blogspot.com/2011/08/blog-post_03.html

皆様、是非ご覧になって下さい。

「いやいや、簡単にデンマークへは行けんぞね。。」とおっしゃられる方、どうぞご安心下さい。
東京文京区茗荷谷の「ギャラリーVIGLOWA」でも同じく10月に個展を開催なさいます。
http://viglowa.co.jp/02/cat29/

力強い作品とShirokiさんの情熱に影響を受けて、僕もエンジンがかかり、滞っていた新作のステートメントを一気に書き上げることが出来ました。

闘っているアーテイストに出会うと本当に嬉しい。

不況、災害、酷暑、政治不安、、、言い訳する材料はいっぱいあるけれど、全く関係ないんだと、思い知らされました。

風呂敷。

「むす美」の風呂敷。

今年に入ってから、たて続けに3回の写真展を行いましたが、それに伴いブックやパネル、額装作品を運搬する機会が増えました。
その都度、所有する作品ケースやカバンの中から選んで使っていましたが、丁度良いサイズのものが無いときはクラフト紙とビニール紐で梱包して運んでいました。

大判のパネルからA4判のファイル一冊までと様々なサイズを運ぶのに、いちいち適したバッグを用意するのが面倒でなりません。
「そのうち余裕ができたら各サイズのバッグを買い足そう」と思っていましたが、アトリエ内には既に機材運搬用のバッグ、ケース類で溢れかえっているので新規購入には若干抵抗が。

そして、ある日ふと思ったのが「風呂敷でいいんじゃないか?」ということ。
日本古来からの文化で様々な荷物をひとまとめにして運べる究極のエコバッグ。
ネットで調べたら、なんとアトリエのすぐ側に京都の風呂敷専門店のアンテナショップを発見。(いつも通っているところなのに全く気付かなかった。)
http://www.kyoto-musubi.com/

早速、店頭に行ってみると想像以上に豊富なサイズと好みの柄があり、購入を即決。
実際によく使う作品収納ボックスを携えていったので、適した結び方もご教示頂きました。
値段もバッグ一つ分よりも遥かに安い。

普段使っているカバンに荷物が入りきらないときも、ストックしている紙袋を引っ張り出して使ってきたけれど、こんな時も風呂敷が良いことに気付いた。

今までなんで気付かなかったんだろう?
そういうものが自然と似合う歳になったということでしょうか?

でも、今どきの風呂敷ってデザインも豊富だし、絶対にオススメです。